コロナ禍こそチャンス!ウィズコロナの時代、いま中小企業がやるべき5つのこと

 100年に一度の災害ですが、大変革のチャンスでもあるこのコロナ禍で私たちはどのように変化していけばいいのでしょうか。SMCグループ・曽根代表による「コロナ禍のいま、中小企業がやるべき5つのこと」と、次期代表・西村正起が考える「アフターコロナで求められる価値観の変化」について紹介します。

SMCグループ代表曽根康正(そねやすまさ)

岐阜県多治見市生まれ。1989年に曽根公認会計事務所を開業。現在はSMCグループ代表として活躍。「SMCグループの支援により、経常利益1,000万円以上、自己資本比率50%以上のお客様を500社達成します」を同グループのヴィジョンに掲げている。

曽根代表に聞いた!いま中小企業がやるべき5つのこと

その1「売上の上げ方」を変えるべき

営業のやり方、物の売り方は絶対変えなくてはいけません。例えば、展示会を続けてきたメーカーは、今後展示会が開催できなくなると新規顧客と知り合える機会を失います。いま、一番大事なのはWEBからお客様を獲得すること。売上の上げ方、お客様とつながる手段を変えなくてはいけません。

その2「人の採用・育成のやり方」を変えよ

売上を上げていくためには人が必要。採用活動はもっと真剣に取り組むべきでしょう。ハローワークで募集すれば人が来るなんて思い込みは幻想。若い世代に入社してほしいなら、残業なしで年間休日120日、きれいな職場と働きやすいフレックス制度導入など「入りたい」と思える会社になるべき。若い人たちが変化しているので、我々も変化しながら採用活動するべきでしょう。

その3お金の価値を見直せ

いま手元にお金があるのは、コロナの影響で銀行が山ほど貸してくれたからです。借りたお金は絶対に返さなくてはいけません。経営者に迎合する会計事務所と付き合ったまま、節税対策で高級車に乗っている場合ではないですよ。売上が3割下がったままの状態が続いているなら、経営者として何にもできていない状況だという危機感を持ってください。こんな時だからこそ、お金の大事さを見直さなくてはいけません。

その4目標を持とう

経営理念と経営目的があった上で、経営計画を作っていますか。それを実行できていますか。コロナで計画が大きくズレてしまったなら、そのズレを解消する意識が必要です。

元々、今年度は売上を2割伸ばす計画だったのなら「コロナで3割も売上が落ちたから仕方ない」と言っていてはいけない。3割も落ちて平気な人は目標がない経営者です。目標を持つことによって、自分たちが変われるのです。

その5積極的に変化し続けよう

売上の上げ方を変える、人の採用を変える、お金の価値を見直す、目標を持つ。これらは全て「変化しないといけない」ということです。コロナの前に戻りたいと思っている人は、きっと変化を拒むでしょう。しかし、今後は変化できない人、変化する気がない人は市場から退場することになってしまうのではないでしょうか。潤沢なキャッシュを持ちながら変化ができれば、どんな時代でも乗り切っていけるはずです。

次期代表西川正起が考える

アフターコロナで求められる価値観の変化とは

税理士 西川 正起

新卒でSMCグループに入社し、税理士業界一筋。取り組んだ分野は所得税、法人税、資産課税、税務調査対応、事業承継、M&A、財務支援など幅広く、最近では仮想通貨やYouTuber、海外税務など広範囲に。世にさまざまな取引が溢れ、新しい考え方とIT化が進む中で情報をしっかり吸収し、お客様に還元することをモットーとしている。

世界情勢を鑑みても、少子高齢化で人口減に向かう日本経済は衰退していく傾向にあります。新型コロナウイルスの影響でダメージが早まっただけでしょう。今後は新しいことを始めないと生き残れなくなる状況は加速しますし、IT化やDXが実現できていないと売上は伸ばせません。そのような変化が必要な時にキャッシュに困っている場合ではない。経営資源の「ヒト・モノ・カネ」においても、金がない状況だと金のことしか考えられなくなってしまう。お金がないと何も始まらないですから。

会社の数字は、お客様からの客観的評価だと思って危機感を持つことが大切です。そして、経営者と社員が、売上を上げることや自分が稼ぐことにもっと貪欲になってください。その上で、海外とも比較して危機感を持つべきでしょう。それは国民的な意識においても必要です。危機感を持つことが向上心につながりますし、コロナ禍の生活様式がスタンダードになった時に価値観を変えられているのかどうかのカギになると思います。

「100年企業の創出」をミッションに掲げ、税務だけでなく強固な会社にするためのサポートを行う税理士法人SMCグループの曽根代表のインタビューは前編へ

中編は、経営・財務の専門家が各視点でアフターコロナに向けて必要な行動と対策について解説!

今回の取材先
SMC税理士法人
所在地:愛知県名古屋市中村区名駅4丁目5-27 大一名駅ビル5F
TEL:052-446-5626
設立:1989年1月
URL: https://www.smc-g.co.jp/

(取材・文:笹田理恵 / 編集:OHACO編集部)