「アフィリエイトって耳にするけど、一体何?」「他の広告とどう違うの?」「アフィリエイト広告ってどんな仕組みなの?」とアフィリエイト広告に関する疑問をお持ちの方も多いと思います。
実は様々なサイトで知らずに目にしていることもあるアフェリエイト広告。費用対効果が高く、新規顧客の獲得や売上増が期待できます。
今回はアフェリエイト広告の種類や広告単価を説明し、そのメリットや企業の事例についてご紹介します。
1.アフィリエイト広告とは?
アフィリエイト広告はWeb広告の一種です。アフィリエイトの本来の意味は「提携する」であり、アフィリエイト広告はユーザー(消費者)がリンクされたアフィリエイト広告を経由して、広告主のサイトで商品を購入したり会員登録するなどを目的とした広告となります。
また、広告の出稿先である媒体主をアフィリエイターと呼びます。アフィリエイターは自身のWebサイトやブログ、SNSなどの媒体(メディア)に、広告主の商品やサービスの広告を掲載することで広告収入を得ることができます。
2.広告の種類
アフェリエイト広告には4つの種類があります。
① クリック型
クリック型は、ブログなどのメディアに掲載された広告をユーザーがクリックすると広告掲載主であるアフィリエイターに報酬が支払われる仕組みです。「1クリック○円」という形で報酬額が設定されている場合が多いです。
閲覧ユーザー数が多いサイトでは、それだけクリックしてもらえるチャンスが増え、より収益を上げることが期待できます。単価は数十円から200円程度と報酬単価は低めとなっています。
② インプレッション型(表示報酬型)
インプレッション型とは、メディアへ広告が表示された回数に応じて報酬を支払う方式です。
Yahoo! やGoogleなど、大手検索エンジンサイトで採用されており、アクセス数の多いサイトであれば大きな成果が期待できます。
表示されるだけで成果となるので、単価は他の型と比べてかなり低めです。
③ 成果報酬型
アフィリエイト広告の中でも最も一般的な成果報酬型です。アフィリエイターのブログなどのメディアに貼られたリンクを通して成果に至れば、その件数に応じて報酬が支払われます。
成果とは広告の商品やサービスを購入したりメールマガジンの登録をするといったものです。成果に至らなければ、どれだけクリックされ広告が表示されても報酬は0円です。成果報酬型は物販や、教材や書籍などの情報商材によく用いられます。
単価は成約につながれば売り上げの○%と言った形で発生します。
④ 固定報酬型
広告主がアフィリエイターであるメディアに固定報酬を支払い、一定期間広告を掲載してもらうというものです。特に影響力の大きいメディアなどの媒体は一定期間に固定の金額で広告枠を設けているところも多いです。
固定報酬型の広告を展開しているメディアやアフィリエイターは、閲覧数が高く影響力も大きい企業や著名インフルエンサーのため、出稿金額は高めとなっています。
3.メリット
①費用対効果が高い
最大のメリットは、費用対効果が高いことだと言えます。アフェリエイト広告で最も一般的な成果報酬型は、商品購入やメンバー登録をする、資料請求をするなど成果につながらない限り費用が発生しません。
また、成果報酬の金額を広告主が決められる点も大きな利点です。
②非認知層のユーザーにもPRができる
アフィリエイターのサイトを通して、自社ブランドや商品を知らないユーザーに対して認知拡大できることもアフィリエイト広告の魅力のひとつです。
影響力の大きいアフィリエイターが広告を掲載してくれれば商品購入などの成果が見込めるだけではなく、実店舗への来店につながる可能性もあります。
③初期費用が少額である
マス広告と呼ばれる、テレビや新聞、ラジオ、雑誌などマスメディアの媒体上で掲載される広告が数十万円から数百万円かかるのに対し、アフィリエイト広告の出稿はアフィリエイターとの仲介役であるASP※を利用した場合、ASPへの初期費用と月額費用、デポジットのみで開始することができます。
中には初期費用のかからないASPもあります。月額費用に関しても3万円代と低額のASPもあります。
※ASPに関しては次の項目で詳しくご紹介します。
4.企業と媒体の仲介役「ASP」とは
ASPとは「アフィリエイト・サービス・プロパイダ(Affiliate Service Provider)」の略語です。アフェリエイト広告で、広告主と広告を掲載するアフェリエイターの仲介役となる存在です。
広告主はアフィリエイターに自社商品やサービスを紹介してもらうことで、ユーザーに商品を買ってもらうなどの成果を獲得します。一方、アフィリエイターは広告主の商品などを自身のサイトやブログで紹介して、ユーザーが商品を購入するなどすると報酬を得ます。
ASPはサイト上で広告主の商品やサービスの広告を取りまとめ、アフィリエイターに見てもらう役目を担います。ASPを利用した、アフェリエイト広告出稿の流れは次の通りです。
① ASPサイトを利用した出稿の流れ
- 広告主がASPと契約を結び、広告を出したい商品やサービスをASPのサイトに登録する。
- アフィリエイターがASPで紹介したい商品を探して自身のサイトに広告を掲載し、PRがスタートする。
- アフィリエイターのメディアを経由してユーザーによる商品購入などの成果が発生する。成果報酬型の場合はここでアフィリエイターへの報酬が発生する。
- 報酬額をASPが集計し、広告主がそれを承認するとアフィリエイターへの報酬がASPから支払われる。ASPは報酬の一部を手数料として差し引きする。
② ASPを利用するメリット
ASPを活用すると、沢山のアフィリエイターの目に留まり、様々なメディアに広告を出すことが可能となります。自社商品や企業の認知度を高めることが期待できます。
また費用に関しても利用するASPによっては月数万円で収まることもあり、低費用で活用することができます。さらに成果報酬型であれば、成果報酬の金額を広告主が決めることができる点も安心です。
アフィリエイター側にもメリットはあり、アフィリエイターは無料でASPを利用することができます。在庫を抱えたり、広告出稿のために実際に自身で商品を購入し確認することなく、報酬を得られるので、ASPは広告主とアフィリエイターの双方にとって非常に有益な存在なのです。
ASPがなければ、広告主はアフィリエイター一人ひとりと交渉しなければならなく、非常に手間と労力のかかる作業となります。
5.アフィリエイト広告の活動事例
最後にアフィリエイト広告を活用した企業の成功事例をご紹介します。
① RIZAP株式会社
「結果にコミット」のキャッチフレーズで知られるパーソナルトレーニング事業を展開するRIZAPは、アフィリエイト広告を積極的に活用し、パーソナルジムのプログラムだけでもアフィリエイトメディア提携数は15,000近くとなっています。
また個人アフィリエイターも販売パートナーとして位置づけ、2021年3月期決算は、純損益が15億円の黒字となりました。コロナ禍の影響を受けた昨年、60億円の赤字からの脱却を果たしたのには、アフィリエイト広告が大きく貢献しています。
② 株式会社アニメイト
全国に100超の実店舗を展開し、アニメ関連商品を販売している株式会社アニメイトは「集客」の強化のためにアフィリエイト広告をはじめました。
なかでも特定のポイント還元メディアに向けて商戦期とあわせた「報酬アップキャンペーン」を行い、商品情報の掲載を強化したところ売上が2.5倍になりました。
また、週に1,2回の頻度で提携メディアに対し情報発信を行ったところ、導入直後に比べアクティブなメディアの数が2倍になるなど、売り上げを伸ばしています。
③ 株式会社RAFT
都内を中心に13店舗を展開している人気ヘアサロン「ANKH CROSS」。2013年に発売したヘアケアブランド「アンクオリジナル」は、インフルエンサーを起点とした集客で大きな成果を上げてきました。
アフィリエイト広告は「アンクオリジナル」のブランド戦略の柱の1つであるインフルエンサーマーケティングにも活用しており、2020年の売上高は前年比170%に拡大しています。
④ 株式会社GRACE
楽器の買取サービス「楽器の買取屋さん」を運営している株式会社GRACEは、2019年から本格的にアフィリエイト広告の運用を開始しました。
アフィリエイト広告経由の獲得件数は月毎に延び、現在では買取依頼の15%がアフィリエイト広告経由となっています。またアフィリエイト広告を経由したユーザーは買取単価が高くなっています。
2020年11月期の楽器買取事業の売上高は前年比150%となり、スタッフ数も創業当時の3人から80人超となり業績を伸ばしています。
6.まとめ
アフェリエイト広告の多くは、ユーザーが行動を起こさない限り費用が発生しないので、非常に費用対効果が高いことが特徴です。ASPを利用するのも一つの手段です。商品や企業の認知拡大に上手に活用しましょう。
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ライター・編集者
広告代理店勤務を経て、現在はマーケティング・デザイン・HP制作会社である株式会社SMC-POWERでWeb記事ライティングやコンサルタント補佐を行う。