機材や人材を投入すれば生産性は向上し、たくさんの物を作ることができます。
しかし、機材にも人材にもコストがかかり、たくさん物を作れたとしても利益が上がるわけではありません。
利益を上げるには、限られた人材や時間で成果を出すことが必要です。
今回は、2021年のおすすめの業務効率化・生産性向上ツール20選を用途別に紹介します。
課題となっている作業はツールに任せ、業務パフォーマンスを向上させましょう。
1.プロジェクト管理
①サイボウズOffice
複数のツールを搭載したグループウェアです。
プロジェクトツールでは、タスクごとに掲示板を作成し、プロジェクトに関するやりとりを管理できます。
また、プロジェクトの進捗をチャートで表示できるため、進行状況を視覚的に把握できます。
そのほかに、スケジュール管理やワークフロー、タイムカードなど、機能はとても豊富です。
②Pace(ペース)
日報を基にした工数管理ツールです。
業務効率化・生産性向上には、どのような案件に、どれくらいの時間がかかっているかを作業ごとに把握し、改善が必要な箇所を具体的に特定する必要があります。
Paceは、日頃入力している日報から作業データを蓄積し、業務効率化・生産性向上に改善が必要な箇所を特定することができます。
③wikipy(ウィキピー)
FAQサイトやマニュアルの作成・管理ツールです。
マニュアルは一般的に、紙で作成しファイリングして管理していることが多いですが、いざ使おうとすると、知りたいことがなかなか見つからなかったり、改訂の度に修正しファイリングし直す作業が発生したりします。
wikipyはWeb上でマニュアル作成・管理を行うため、そのような手間を大きく省くことができます。
④Backlog(バックログ)
タスク・プロジェクト管理ツールです。
チームメンバーの仕事をプロジェクトごとにまとめ、担当者や期限を明確に示すことができます。
また、作業の進捗をガントチャートで示したり、長期プロジェクトはマイルストーンを表示したりと、プロジェクトの進行状況を見える化できます。
そして、プロジェクトの課題に対してタスクを作成し、担当者などを設定して対応することができます。
⑤Trello(トレロ)
付箋紙にタスクを記入しボードに貼る、かんばんスタイルのタスク管理ツールです。
例えば、「本日のタスク」「明日のタスク」などのボードを作成し、その中に「未着手」「進行中」「完了」といったリストを作成します。
タスクを「カード」に書き込み「未着手」のリストに入れ、着手したら「進行中」へ移動するという使い方ができます。
カードには、チェックリストや締め切りなど、タスク達成に必要事項を設定することができます。
2.顧客管理
①Eight(エイト)
名刺管理アプリです。スマートフォンで名刺を撮影するだけで、名刺の情報をデータ化できます。データ化した名刺は従業員間で共有できるため、社内の人脈を活用でき、異動に伴う引継ぎも簡単に行えます。
また、タグを使えば、大量の名刺データを簡単に分類・整理できます。そのタグを従業員と共有し、「○○のイベントでお会いした人」などタグ付けすればグループ化できます。
②HubSpot(ハブスポット)
マーケティング支援システムです。マーケティングや営業、コンテンツ管理といったさまざまな業務に必要なツールや連携機能を搭載しています。それぞれのツール単体でも十分便利ですが、組み合わせることでより大きな効果を発揮します。
インバウンドマーケティング(Webサイトやブログ、SNSなどで役立つ情報を提供して自社を見つけてもらい、見込み顧客を獲得・育成して、製品やサービスの購買につなげるマーケティングの手法)が強みのシステムです。
③Salesforce(セールスフォース)
顧客管理や営業管理のクラウド型のプラットフォームです。マーケティング、営業、コマース(取引)、サービスなどについて、顧客の情報を社内で共有できます。顧客管理が軸ですが、SFA(営業支援)ツールとしても活用可能です。
また、複数の機能を備えており、自社の営業課題に応じて必要な機能を組み合わせて利用することができます。
④Kintone(キントーン)
開発知識がなくても自社に適したシステムを開発できる業務改善プラットフォームで、顧客管理ツールとして活用できます。
顧客情報を集約し、社内やチームメンバーと共有して有効活用したり、引き継ぎ作業を簡単に行ったりすることができます。また、顧客からの問い合わせも集約できるため、二重対応や対応の遅れを防ぐことも可能です。
3.コミュニケーション
①メールワイズ
メール管理・共有システムです。問い合わせ用の1つのメールアドレスを複数人で利用している場合、対応漏れや誤送信といったリスクがあります。しかし、メールワイズの「担当者管理機能」を活用すれば、それらを防止して円滑に情報共有ができます。
また、担当者が不在でも、ほかのメンバーが履歴を閲覧できるため、適切な対応を取ることが可能です。
②Chatwork(チャットワークス)
チャットツールです。社内はもちろん、社外とのコミュニケーションツールとしても有用です。直感的な操作が可能でありながら、多機能です。
チャット通して発生したタスクを、そのまま担当者に紐付けてタスク化できますので、ほかのタスク管理ツールを起動させて入力しまとめ直したり、うっかり忘れることを防いだりすることができます。
③Slack(スラック)
チャットツールです。目的に合わせてワークスペースやチャンネルを設定することができます。チャンネルはプロジェクトやトピックなどに分けて作成すると内容が整理されてわかりやすくなり、重要な会話と仕事に集中できます。
また、ファイルを共有したり、ほかのツールと連携させたりすることで、すべての仕事をSlack上で行うことができます。
④Microsoft Teams(マイクロソフト チームズ)
Microsoft社が提供しているチャットツールです。Office365などMicrosoft社の製品とのシームレスな連携が可能です。
チャットだけでなく、文書や写真などのデータの共有、ビデオ会議、通話ができます。また、Word、PowerPoint、Excelなどのデータをリアルタイムで共同作業することもできます。
チームズについて詳しく解説された記事はコチラ
4.RPA
RPA(Robotic Process Automation)とは、ロボットによる業務自動化の取り組みを表す言葉です。
RPAについて詳しく解説された記事はコチラ
①Robotic Crowd(ロボティッククラウド)
クラウド型RPAのプラットフォームです。情報収集、メールの送受信、レポート作成など人が行っていた定型業務を自動化してくれます。
ロボットと聞くと使い方が難しい、導入が大変そうという印象を持つかもしれませんが、いつも使っているブラウザから利用が可能です。ソフトウエアのインストールも不要で、専門知識がなくてもサポート体制が整っており、安心して始めることができます。
②BizRobo!(ビズロボ)
パソコンで行っている日々の作業を効率化してくれるRPAツールです。精度が求められるルーチンワークを任せれば、生産性と創造性の高い仕事に集中できます。
製品は多種多様にあり、課題やニーズに合わせて選ぶことができます。
5.ファイル共有
①Dropbox(ドロップボックス)
ファイルの保管・共有ツールです。ファイルはインターネット上のフォルダに保存され、共有したい相手にリンクを送信し共有します。メール作成やファイル圧縮の必要がなく、データ送信の作業の手間を省くことができます。
また、保存されたファイルは、パソコン以外のデバイスからもアクセス可能ですので、出先でもスマートフォンを使って確認することが可能です。
②Googleドライブ
Google社が提供するファイル共有・編集ツールです。同時に複数の人がパソコンやタブレット、スマートフォンなどのさまざまなデバイスから、ドキュメント、スプレッドシート、スライドといったファイルを編集できます。
また、ドライブのファイルへのアクセスは暗号化されるため、安全にアクセスできます。
③Onedrive(ワンドライブ)
Microsoft社が提供するファイル共有・編集ツールです。Googleドライブと同様に、同時に複数の人がオンライン上に保存されているファイルを編集できます。
セキュリティ面においては、パスワードに加え、セキュリティコードによる2 段階認証を設定できます。これにより、大切なデータを保護することができます。
④Box(ボックス)
インターネットを介してファイルを保存・共有するクラウドストレージサービスです。インターネット環境があれば、ファイルの保存や共有が可能です。また、パソコンにファイルをダウンロードすることなく、Box上でファイルを編集することができます。
どこからでもアクセスが可能ですが、法人向けに開発されていることから、セキュリティーは強固ですので、安心して使えます。
6.メモ共有
①Evernote(エバーノート)
クラウドで利用できるノート型のメモアプリです。あらゆるデバイスに対応しているため、場所を選ばず、簡単にメモを残せます。Webクリップ機能が搭載され、アプリ内の検索機能に長けています。
書類をスキャンしたり、Webページをスクリーンショットしたりして保存しておけば、必要な時にいつでも確認することができます。
②Stock(ストック)
情報共有ツールです。情報をノートにストックしていき、それにタスクを紐付けて、ノートに紐付いたチャット画面で会話するというイメージです。タスク管理ができるドキュメント管理ツールと言えます。
チャットツール「Slack」連携してSlackのメッセージをワンクリックでストックしたり、社外のメンバーを招待し連携したりすることができます。
③Googleドキュメント
Google社が提供する文書処理ツールです。複数のユーザーで同時にドキュメントの内容を編集でき、共有ができます。Microsoft Wordと同じような機能を持ち利便性が高いことから、多くのユーザーが利用しています。
入力を開始すると自動で保存されることや、音声入力による文字起こしといった便利な機能があります。
7.まとめ
業務効率化・生産性向上ツールには、実にさまざまなものがあります。自社の課題を分析し、どのツールを導入すれば解決できるのかを十分に検討して、業務効率化・生産性向上につなげていきましょう。
編集者・ライター
フリーの編集者。書籍や情報誌などのデザインを携わる。主に看護・介護業界の情報誌の編集に携わり、グルメ・カルチャー・スポーツのジャンルの編集の経験あり。