LINE広告とは?ターゲティングの種類や配信面、審査基準をご紹介

スマホを所有している人なら大半が利用しているLINE。利用者は実に日本国内人口の約67%で、世代や性別を問わず、幅広いユーザーに利用されています。
LINE広告を活用することで、そのユーザーへのアプローチができ、現在多くの企業がマーケティングに活用しています。

ここでは、LINE広告のターゲティングの種類や配信先である配信面、また独自の審査基準についてご紹介します。

※掲載している画像の出典元は全てLINE for Businessです。

1.LINE広告とは

参照:LINE for Business

LINE広告は、月間およそ8,900万人が利用するコミュニケーションアプリ「LINE」に広告を出稿するための広告配信プラットフォーム(広告の配信先)です。

2.LINE広告のメリット

LINE広告を利用するメリットを3つご紹介します。

① リーチ力の高さ

参照:LINE for Business|媒体資料
参照:LINE for Business|媒体資料

LINEはSNS利用者中81.3%※1という高い利用率を誇っており、他媒体ではリーチが難しいユーザー層へのアプローチも可能となっています。
毎日LINEを使うユーザーの割合は86%※2に達しており、アクティブ率※3の高さもメリットといえます。

※2 MAUにおけるDAU = Daily Active User(1日に1回以上利用したユーザー)の割合 2019年12月末時点
※3アプリやWebサービスなどをある一定の期間にどれくらいの頻度で利用されているかを測る指標のこと

参照:LINE for Business|媒体資料

また、LINEは性別、職業を問わず、幅広い年齢層に利用されていることもリーチ力の高さが伺えます。

② 詳細なターゲティング設定が可能

ユーザーの性別や年齢、興味関心などから、精度の高いターゲティングができます。他にも過去の購入や問合せなどといったユーザーの行動履歴を基にした、効率的な広告配信が可能です。

③ 配信先が多様

LINEは、LINEファミリーアプリと呼ばれる、63にわたるサービスを提供するアプリを展開しています。サービス内容はカメラやショッピング、ゲームなど多岐に渡ります。
コミュニケーションアプリ「LINE」内以外にもそちらへの配信も可能で、幅広い配信先を持ち、目的に応じた活用ができます。

3.ターゲティングの種類

LINE広告には大きく分けて2つのターゲティングがあります。

①デモグラフィックデータ配信

年齢、性別、地域、興味関心といったターゲットを指定して配信ができます。地域については、市区町村別でのセグメンテーション(区分け)のほか、特定エリアの半径レベルでのターゲティングも可能となっています。

配信対象となるユーザーの属性や興味を推測してターゲティングすることで、行動につながりやすいユーザーに広告を表示させることができ、費用対効果の高い配信が可能となります。
これらのデータはLINEに登録されたデータや「みなし属性」をもとに判別されます。

LINEは実名やプロフィールなどの登録設定をしなくても使用できるため、属性データが定かではない場合もあります。
そのため、みなし属性として判別され、実名登録が必須であるFacebook広告程の精度の高さは見込めませんが、そのリーチ力の高さから、多くのユーザーにアプローチ可能なことは明確です。

セグメントの種類

可能な配信設定

性別

男女の指定

年齢

14歳以下から50代以上の区切りを5歳ごとに指定

詳細設定

配偶者・子供・携帯キャリア・テレビ視聴頻度

地域

47都道府県別、更に市町村での区分

属性

配偶者・子供・携帯キャリア・推定年収

行動

テレビ視聴頻度・ゲームプレイ・コンバージョンネットワーク利用・キャリア・
モバイル端末の変更状況・ラグジュアリー商品の購買意欲など

興味関心

18種類のインタレストカテゴリ

(例)
ゲーム/デジタル機器・家電/スポーツ/職・ビジネス/ファッション/
家・インテリア・園芸/テレビ・番組/音楽/教育・学習・資格/金融/健康/自動車/
書籍・マンガ/食べ物・飲み物/美容・コスメ/旅行/エンタメ/ショッピング/
書籍・漫画/食べ物・飲み物/自動車(軽自動車/コンパクトカー/ハッチバック/
セダン/スポーツカー/ステーションワゴン/ミニバン/SUV(コンパクト)/
SUV(ラージ))

②オーディエンス配信

「オーディエンス」とは広告主が定めた一定条件のターゲットのことを指します。
例えば、ある商品を購入したユーザーの端末識別IDなどを利用し、同じユーザーに再び購入を促す広告を配信することができます。
オーディエンスは端末識別ID以外にもウェブトラフィック、モバイルアプリ、LINE公式アカウントの友だちなどで作成でき、それらの類似オーディエンスも作成可能です。

参照:LINE for Business|媒体資料

オーディエンスのターゲティング

ウェブトラフィック
オーディエンス

サイト訪問者や購入などウェブサイトの行動履歴

LINE公式アカウントの
友だちオーディエンス

LINE公式アカウントの友だち、またはブロック中の友だち

IDFA/AAIDアップロード

IDFA/AAID※データを基に作成したデータ

モバイルアプリオーディエンス

アプリを開いた人やアプリ内で購入をした人など、アプリ内のイベント

動画視聴オーディエンス

動画を視聴した人や動画の再生率

電話番号アップロード

保有している電話番号

メールアドレスアップロード

保有しているメールアドレス

※IDFA/AAID … iOS端末やAndroidOSの端末に振り当てられる広告識別子のこと

この2つの他にも、LINE広告を通じてLINE公式アカウントの友だちを獲得する「友だち追加」や、LINE公式アカウントの友だちを元に配信するターゲットを作成し、そのターゲットへの配信が可能な「LINE公式アカウントの友だちオーディエンス配信」、コンバージョンオーディエンス※やアップロードした顧客情報に類似したユーザーを、LINE内で新たに探して配信する「類似配信」などのターゲット設定が可能です。

※コンバージョンオーディエンス…お問い合わせ完了や購入完了など広告配信の目的を達成したターゲットのこと

4.LINE広告の配信先

LINE広告には様々な配信先が用意されています。

①トークリスト

参照:LINE for Business

「LINE」内のトークリストの広告枠は、LINEサービスの中で最もアクティブ性の高いトーク画面の最上部に広告が表示されるので、大々的なプロモーションに効果が高いです。

②LINE NEWS

参照:LINE for Business

「LINE」アプリ内のニュースページから流入する記事一覧ページに加え、約330媒体のアカウントメディアの記事一覧ページに広告配信できます。

③タイムライン

参照:LINE for Business

タイムライン訪問ユーザー6,800万人以上のうち4,900万人以上が月に1回以上タイムライン上の広告に接触しているというLINEの統計があります。

④ウォレット

参照:LINE for Business

LINEの“おサイフ”「ウォレット」のタブに広告を掲載します。 「ウォレット」タブは、「LINE Pay」を中心に、LINEが提供する様々な金融サービスを統括しています。月間利用者数は約5,400万人です。

⑤LINE マンガ

参照:LINE for Business

スマートフォン向け電子コミックサービスであるLINEマンガ。
日本国内におけるアプリダウンロード数は2,300万(2019年)を突破し、スマホマンガアプリダウンロード数ランキングにて1位(2019年4/7~5/11)を記録するなど国内最大級の電子コミックサービスであるといえます。

⑥LINEポイントクラブ

参照:LINE for Business

LINEポイントは、「友だち追加」「ミッション」「動画視聴」などの指定条件をクリアすることでポイントが付与されるサービスです。
月間2.8億PV(2020年6月~8月平均値)と国内最大級のリーチ力を持っており、多くのユーザーに利用されています。

⑦LINE BLOG

参照:LINE for Business

アーティスト・タレントをはじめとした「公式ブロガー」に情報発信の場として利用されています。ブログを更新するとLINE公式アカウントのタイムラインに自動的にフィードが投稿されます。

⑧LINEチラシ

参照:LINE for Business

LINE上で地域の店舗のセールや特売情報を閲覧できるデジタルチラシサービスです。
「LINEチラシ」は、ユーザーがスーパーやドラッグストアなどの店舗内で閲覧することが多く、購買意欲の高いユーザーにアプローチが可能です。

⑨LINEショッピング

参照:LINE for Business

LINEアプリ上から購入できるショッピングサービスで、会員登録数は3,000万人(2019年9月時点)を超えています。

⑩LINE広告ネットワーク

参照:LINE for Business

LINE広告ネットワークは、LINEファミリーアプリや「3rd partyアプリ」と呼ばれるLINE関連サービスであり、そちらへの広告配信ができます。アプリはマンガやビジネス等幅広く、幅広いユーザーへのリーチが可能です。

5.広告のフォーマット

広告のフォーマット(サイズ)は配信先により静止画が4つ、動画が3つ用意されています。配信先によりフォーマットの規定があり、それに沿って作成をします。

●静止画

参照:LINE for Business

各フォーマットのサイズ

  • Card … 1200×628px
  • Square … 1080×1080px
  • カルーセル … 1080×1080p
  • 画像+テキスト … 600×400px、1200×628px、1080×1080px

●動画

参照:LINE for Business

各フォーマットのサイズ

  • Card … 16:9
  • Square … 1:1
  • Vertical … 9:16

6.審査基準

LINE広告には「LINE広告審査ガイドライン」と呼ばれる審査基準があります。細かい規約がいくつか定められていますが、業種や商品・サービスに関しては以下に該当するものは掲載ができません。

  • 宗教関連
  • ギャンブル関連、パチンコ等(公営競技・公営くじは除く)
  • アダルト関連
  • 出会い系、マッチングサイト等(一部LINEが認めた場合を除く)
  • 連鎖販売取引
  • 探偵業
  • たばこ、電子タバコ
  • 武器全般、毒物劇物
  • 政党
  • 公益法人、NPO/NGO、社団法人(一部LINEが認めた場合を除く)
  • 生体販売
  • 整骨院、接骨院、鍼灸院等
  • 未承認医薬品⋅医療機器等
  • 消費者金融などの貸金業、質屋(一部LINEが認めた場合を除く)
  • ネット関連ビジネス(情報商材、自己啓発セミナー等)
  • 募金、寄付、クラウドファンディング等の資金調達(一部LINEが認めた場合を除く)
  • その他LINEが不適合と判断した業種⋅業態、商品⋅サービス

データ出典元:LINE for Business

7.まとめ

国内最大級のSNSであるLINEは、ほかのSNS広告では難しいターゲットへのアプローチが可能です。
また、豊富な配信先や独自のターゲティング機能を利用した広告配信ができる利点があります。これらをうまく活用してターゲットへの有効的な広告配信を行いましょう。