コロナ禍なのに法人税と消費税の税収は過去最高!今こそ資金繰り計画を

ITに強い敏腕若手税理士のすぐ使える旬な税ニュース【 連載 第3回 】

皆さん、このようなニュースをご存じですか? コロナ禍によって経営に影響が出ていた昨今、実は税収が上がっていたのです。

〝財務省が5日発表した2020年度の国の一般会計決算によると、剰余金が4兆5363億円と過去最高だった。税収が過去最高の60兆8216億円となったのに加え、予算執行を断念した不用額が膨らんだ。
 税収はこれまで最も多かった18年度の60.4兆円を超えた。新型コロナウイルスの影響が限定的で、20年12月時点での見積もりよりも5.7兆円多かった。上振れ幅は過去最大だった。
 法人税収は11.2兆円と想定より3.2兆円多く、消費税収も21兆円と1.7兆円上振れした〟

日経新聞7月5日電子版より抜粋

法人税と消費税の税収だけで、想定の税収を4.9兆円上回りました。業種によっては、景気が回復してきています。皆さまの中にも、業績が伸びてきている企業や個人事業主の方がいるのではないでしょうか? しかし、業績が好調で利益も出ている時が、要注意です。

今年は、やばい利益が出るぞ…。気が緩んで節税に走り、決算に慌てて備品を大量に購入したり、今年はお金があるから、欲しかった高級車に買い替えたり…。そんな節税やお金の使い方などをしていないでしょうか?

これは危険な行動です。今はお金を貯めるときです。コロナの影響が出はじめ、初めての緊急事態宣言が出た頃、資金繰りのために融資を受けていませんか?

据置期間のある融資について、もうすぐ始まる融資の返済に備えておく必要があります。目先の税金にばかり目がいって、その後のキャッシュの動きを考えていないのは危険です。適正な税金対策には、資金繰りも考えておかなければなりません。

資金繰り計画をしっかり立てておきましょう。