ビジネス こころと体の健康増進室【 連載 FILE 003 】
複雑化し変化の多い社会環境の中でも適応して生き抜くことができる力として、近年注目を集めているのが「レジリエンス」です。これは心身を健康に保ち、仕事で成果を出すためにも必要な力で、「復元力」「回復力」「弾力性」「反発性」という意味をもちます。元来は、物理学の分野で使用されていた言葉でしたが、個人や組織が様々な困難や脅威に直面したとき、「うまく適応できる能力」「生き延びる力」として使われるようになり、注目されています。
「レジリエンス」とは?
心が折れやすい人に共通して見られる特徴は、「目の前の状況に一喜一憂しがちである」「諦めが早い」「思い込みが激しい」ことです。目の前の結果にだけ目を奪われると、「なぜ自分がそのような状況にいるのか」「本来何をすべきなのか」といった本質を見失ってしまいがちに。また、真面目で努力家、自分に厳しいタイプの人ほどストレスを溜めこんでしまい、うまく発散できればよいのですが、そうでなければ心身の不調として現れてしまうこともあるでしょう。
しかし人間には、辛い逆境にあっても前向きに行動できる力、挫折を経験しても再起できる回復力が備わっているのです。これを「レジリエンス」といいます。
レジリエンス(心の回復力)のある人の特徴
1|自己認識力が高い・・・自分の弱みや強みを理解し、ありのままの自分を受け入れている
2|楽観的に考えることができる・・・自分を信じて挑戦し、失敗しても糧にできる
3|人間関係が良好である・・・人と協力して取り組んだり問題を解決したりできる
4|自制心が高い・・・目の前の状況に一喜一憂せず、物事の本質と向き合うことができる
では、後天的にレジリエンスを強化できるのでしょうか。基本的な方法として以下の4つがあげられます。
レジリエンスを強化する方法
様々な事象に興味・関心をもつこと
新しい分野の趣味を持ってみるなど、日々の中でなんだろう?楽しそう!と思えることを増やしてみる
新しいことにチャレンジすること
生活をしていく中で、自分の役割ではなかったこと・遠ざけていたことに触れてみる
マイナス思考を自分でコントロールすること
気分が下がってしまった場合、どんな行動をしたら自分自身の機嫌が取れるかなど、心身ともに体調管理をできるようにする
将来に向けた楽しいビジョンと具体的な計画・見通しをもつこと
はじめに何をしてみたいか、どんな自分になりたいかなどの考え・行動・費用などをまとめ、アクションプランを考えてみる
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C-POWERグループ教育訓練事業部長。教員免許保有。障害のある方が、社会の中でどのように自立して生きていくかを一緒に考え、提案・サポートをしています。
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