リフレーミングとは。ネガティブな価値観をリフレーミングする方法

ビジネス こころと体の健康増進室【 連載 FILE 004】

わたしたちはすべての物事を、その人独自の視点で見ています。この物事を見る視点のことを「フレーム」と言います。このフレームを変えることを「リフレーミング」と言います。リフレーミングをおこなうと、同じ物事であっても受け止め方や感じ方が変わってきます。

たとえば、あなたはレストランに行ってメニューをすぐに決められますか?もし「あれこれ迷ってしまう」と言うのであれば、ほかの人から「優柔不断だな」なんて言われ、少しイヤな気分を感じるかもしれませんね。

けれども、見方によっては「自分の気持ちに正直だから、納得のいくものを慎重に選んでいる」とも解釈できます。するとどうでしょう? 先程よりは自分の性格に自信がもてるのではないでしょうか?

あるいは、あなたが仕事で「失敗した」とします。そのときは気持ちが沈んでしまいますよね。けれども、見方によっては「次に生かすために良い経験をした」とも言えます。すると、前向きな気持ちになって次への行動がしやすくなりますね。

また、あなたの職場は静かであることが求められているのに、いつも大きな声でしゃべっていてうるさい同僚がいたとします。でも、宴会場ではその大声によって場を盛り上げる貴重な存在になりうると考えられたら、その同僚に対する受け止め方が変わってきそうですよね。 このように、リフレーミングを行うと物事に対する解釈が変わりますそうすることで、気持ちがすぅーっと軽くなったり、それまでは気づかなかった可能性を引き出したりすることができます。

特定した出来事の解釈を変えるためにリフレーミングを行うときは、出来事の内容を変える質問と役に立つ状況を考える質問の2種類が効果的です。

特定した出来事に対する反応を変えたいときは、「この出来事には他にどんな意味がある?」「他にはどう表現できる?」と自分に質問してみましょう。

また、「わたしはしゃべりすぎる」「あの人は細すぎる」など、「~しすぎる」と思う行動に対して、リフレーミングを行うときは、「この行動は、他にどんな時に役立つかな?」「この行動に価値があるとしたらどんな状況かな?」と役に立つ状況を考える質問がいいでしょう。

ネガティブな感情をリフレーミングしてみよう!

わたしたちはともすると、自分の価値観や信念に都合の良いように出来事を見てしまいます。

しかし、ひとつの価値観や信念にこだわっていては、行き詰まりを感じてしまいます。それではせっかくの私たちの可能性も秘めたままで終わってしまいます。とってももったいないことですよね。

自分の見方ひとつで、あらゆる経験があなたの人生のジャンプ台となります。

「リフレーミング」の目的は、私たち自身が行動でき幸せになっていくことです。

そのために、ひとつの出来事をいろいろな角度から見るクセをつけておきましょう。クセにするためには日頃から練習することです。練習といっても遊び感覚で始めると楽しいですよ。たとえば「必ず3秒以内に違うプラスの言葉でマイナスな言葉を訂正する」という感じに。

昔はよく会社でも「しまった!」という声が聞こえていました。そうするとすぐに「しまってな~い」と訂正する言葉が聞こえ、笑いが生まれていたのを思い出しました。近くにいる誰かとやってみると、リフレーミングをもっと身近に感じられるかもしれませんね。