ウェビナーという言葉を聞いたことはありますか。ウェブセミナーやオンラインセミナーと言った方がピンとくるかもしれません。
オンラインを利用したセミナーは、新型コロナウイルスの流行をきっかけに急激に広まりました。
時間や場所の心配がなく、開催者、参加者双方が気軽に利用できるため、今では完全に定着しています。
この記事ではウェビナーについてのメリットや配信形式、またおすすめのウェビナーツールをご紹介します。
1.ウェビナーとは?
ウェビナー(Webinar)とは、ウェブ(Web)とセミナー(Seminar)を組み合わせた造語です。
文字通り、ウェブ上で動画・音声を配信し、行われるセミナーを意味し、ウェブセミナーやオンラインセミナーとも呼ばれます。
参加者はインターネット環境さえあれば、パソコンやモバイルを使ってどこからでもアクセス、参加することができます。
2.ウェビナーの配信形式
ウェビナーの配信形式は大きく分けて2つあります。
リアルタイム配信
リアルタイム配信は、決められた時間にセミナーを配信する方法で、ライブ配信、ライブストリーミング配信とも呼ばれます。
開催者が参加者に開始日時を事前に告知します。
配信中はチャット機能のついたツールを使えば、参加者が書き込んだ声をリアルタイムで確認して、応答することもでき、双方向でコミュニケーションを取れるメリットがあります。
参加者に当事者意識を持ってもらい、ライブ感を味わってもらえるのも利点です。
録画配信
録画配信は、開催者があらかじめ録画したセミナー動画を配信する方法です。
リアルタイム配信と異なり、時間に決まりがないため日時を問わず視聴(参加)できます。
そのためライブ配信では集客できなかった層にアプローチできるメリットがあります。
参加者側にとっては、再生が何度もできるので、内容の理解度を高めることができます。
また、開催者としては、同じ内容のセミナーを複数回行う場合、録画配信を利用することで手間やコストを省くことができるのもメリットです。
3.ウェビナーのメリット
企業がウェビナーを開催するメリットを開催者と参加者、それぞれにまとめました。
開催者側のメリット
- 手間やコストを削減できる
ウェビナーの最大のメリットは、開催コストを削減できることです。
オフラインで行う場合、会場のレンタル費用や、そこに移動するスタッフや招待講師の交通費と宿泊費が発生します。
オンラインであればそれらを全て削減できます。
会場準備や撤退作業、参加者の対応の必要も減るため、スタッフの人員も大幅に減らすことができるでしょう。 - 新たな層へのアプローチや集客ができる
都心部での開催が多いこれまでのセミナーとは違い、ウェビナーでは時間や場所の制約がなく、今まで開拓できなかった顧客へのアプローチや集客が可能となります。
参加人数の制限も低くなり新規顧客の開拓が大いに期待できます。 - セミナーの質が高められる
多くのウェビナーツールはチャット機能やアンケート機能を搭載しており、参加者はすぐに質問を送ることができます。
開催者は、参加者の反応を確認することができ、双方が今までより気軽にコミュニケーションを取ることが可能となります。
参加者のメリット
- 気軽に参加できる
会場への移動や日程の制限なく視聴できることは、参加者にも大きなメリットであります。
他ごとをしながら視聴したり、途中参加や退出も気兼ねなくできることも参加率を高めています。 - 内容をより深く理解できる
ライブ配信では、参加者がチャット機能などを使い、講師への質問ができます。
録画配信でも観たい部分を何度もくり返し視聴したり、視聴の途中で不明点があれば一旦停止して、それを検索することも可能です。
このようにオフラインよりもより深く内容を理解することができます。
4.ウェビナーツールを選ぶポイント
市場の需要と共に増えつつある、ウェビナーツールを選定するときのポイントをまとめました。
料金体制
ウェビナーツールの料金プランは、月額固定制と従量課金制の2パターンがほとんどです。
月額固定制は、一定料金でどれだけ使っても料金は変わらないので、ウェビナーの開催頻度が高い企業におすすめします。
一方、従量課金制は、使用した分だけ料金が発生するため、ウェビナーの開催頻度が少ない場合や、まだ開催頻度の定まらない使い始めに向いています。
付帯機能、使いやすさ
ウェビナーツールには音声や動画といった基本機能のほかに、サブ機能が搭載されています。
リアルタイム方式のウェビナーでは、双方のコミュニケーションをはかるためにチャット機能は必須でしょう。
また参加者層の分析やアンケートなどといった機能は、配信後のマーケティングに役立ちます。
サブ機能には以下のものがあります。
録画録音機能・資料共有・画面共有・ホワイトボード・チャット・アンケート・動画ファイル配信・グルーピング・コール機能・タイムシフト再生など
一方、機能が充実しているということは、初めての方には使いづらいこともあるかもしれません。
その場合はシンプルなシステムツールの方が向いているかもしれません。
中には配信機能のみのツールもあります。
5.おすすめのウェビナーツール5選
Zoom Webinar
Web会議Zoomは世界で75万を超える企業が導入し世界各国で利用されています。
その中のウェビナーツールは有料プランを契約することで利用できる機能です。
最大参加人数は10,000人で、チャットやアンケート機能でコミュニケーションを取ることが可能です。
ホスト以外はアカウントを製作する必要なく参加者の招待が容易にできます。
V-CUBEセミナー
ウェビナーのクラウド市場で13年連続シェア第一位を誇る、メジャーなツールです。
ライブ配信とオンデマンド配信、どちらにも対応しており、最大で26,000まで同時接続ができるため大規模なウェビナーを開催できます。
専用アプリのダウンロードが不要な点は参加者にとっても重宝されています。
ネクプロ
ネクプロは、ウェビナーが初めての方にも使いやすいシンプル設計と便利機能が特徴です。
申込者の受講状況、チャットの書き込みやアンケート回答結果の集計・分析機能を使用することにより、ウェビナーを通じてのマーケティングが可能となります。
また、セミナーの企画や実施の支援も代行してくれるサポートもあり、初心者には安心です。
コクリポ
1時間当たり3,000円という価格の安さが魅力のコクリポ。
システムも専用ツールを使うことで「とにかく簡単」に管理でき、初めての方も容易に操作ができます。画面共有、チャット、アンケート、参加者の音声発言などがあり、機能面も申し分ありません。
また、開催者も参加者もソフトウェアのインストールが不要な点も利点です。
Jストリーム
Jストリームは動画に関する制作・配信・運用などを全般的に対応する企業です。
そのため、撮影から配信まで、ライブ配信に必要な要素すべてを行ってくれます。
ライブ配信やウェブセミナーの知識が全くない、プロに任せて質の高いウェビナーを開催したいという企業におすすめです。
6.ウェビナーに必要な4つの機材
ウェビナーに必要な4つの機材
- PC 若しくはスマートフォン、タブレット
- Webカメラ
- マイク
- インターネット接続 ※出来れば有線LAN
カメラとマイクは端末に内臓されているものでも構いませんが、映像品質に大きく影響するので、ある程度の質のものを使用されることをおすすめします。
参考にコクリポが推奨する機材をご紹介します。
カメラ
ロジクール ウェブカメラ C922
- 本格的なストリーマー用に設計された、ストリーミング用Webカメラ
- フルHD 1080p(fps)/720p(60fps)の動画をストリーミング/録画
- オートフォーカス機能で鮮明で詳細なイメージ撮影を実現
- 卓上用三脚を付属
マイク
サンワサプライ WEB会議高感度USBマイク 無(全)指向性 MM-MCUSB22
- 広範囲(半径5m)の集音が可能な高感度マイクユニットを採用
- 多人数での会議やPCから離れた場所での通話などにも対応
- USBバスパワー駆動でACアダプタは不要
- しっかりした重みのあるメタルハウジング
7.まとめ
セミナーのスタイルとして完全に認知されたウェビナー。
これからの時代、オフラインだけのセミナーでは十分な集客は期待できません。
また今までセミナーを開催したことのない企業にもウェビナーは大きな手助けとなります。
ウェビナーを積極的に活用し、新規顧客獲得を目指しましょう。
ライター・編集者
広告代理店勤務を経て、現在はマーケティング・デザイン・HP制作会社である株式会社SMC-POWERでWeb記事ライティングやコンサルタント補佐を行う。