資金の使い方

運会計士の「目から鱗」経営【連載 第8回】

会社にとって資金は命、あるいは血液です。
その血液(資金)は輸血(借金)ではなく、ご飯(利益)で増やすことが健全です。

さて、一生懸命経営をして、利益で調達した資金を銀行に預金して眠らせておくのはもったいないです。
それでは宝の持ち腐れです。
資金は有効に使ってこそ、価値が出てきます。
私は資金の使い方には3種類あると思っています。

①投資

人財・機械装置・ソフトウエアなどに資金を使うこと

私の投資の定義は、将来収益を生む支出です。
この資金の使い方がとても大事です。
投資の成果は将来分かるので、成功するか失敗するか今は分かりません。
しかし、何もしなければ将来の収益はじり貧となってしまいます。
そこで、可能な限りリスクヘッジをしておいて、勇気を持ってチャレンジすべきです。

②消費

広告宣伝費・運賃・旅費交通費・地代家賃などに資金を使うこと

私の消費の定義は、将来の収益に貢献するのではなく、現在の収益獲得に必要な支出です。
この支出をしなければ現在の収益が上がらないので、誰でもこの支出はします。

③浪費

高級車や会員権などに資金を使うこと

浪費の定義は、支出をしても現在・将来の収益獲得に何も貢献しないことです。
社長が高級車に乗って、現在の収益獲得に貢献しますか? 
将来の収益獲得に貢献しますか?
決して、収益獲得に貢献しないでしょう。
会員権を持っていて収益獲得に貢献しますか? 
「いや、ゴルフは営業のためにやっているので会員権が必要」と言われるかもしれません。
しかし、会員権なんかなくてもゴルフはできます。
高級車も会員権も社長の欲しい物なのです。
あるいは、社長の見栄と言ってもよいかもしれません。
経営者にとって最悪の感情が見栄を張ることです。
私は見栄を張る社長が会社を潰したケースを多く見てきました。

最後にもう一度だけ聞きます。
なぜ社長だけ会社のお金で高級車に乗ってもよいのですか? 
教えてください。

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