銀行に頼るな、銀行は活用するもの

運会計士の「目から鱗」経営【連載 第6回】

あなたにとって銀行はどんな存在ですか? 

  1. 預金をする
  2. 借入をする
  3. 経営に役立つ情報をもらう
  4. 困ったときに相談する

など、会社によっていろいろな付き合い方があります。

私の経験からすると銀行は頼る存在ではなく、活用する存在だと思っています。
銀行からの借入は、使いようによって会社を大きく成長させてくれることもあれば、会社を倒産に追い込むこともあります。

会社の業績が良いときには銀行は尻尾を振って「お金を借りてくださいよ」と言います。
一方、業績が悪くなると「早く返済してくださいよ」と言います。
この態度の豹変に不満を言う経営者がいます。

しかし、借りたお金は返すのが当たり前です。銀行も民間企業ですから、貸したお金を返してもらわなければ商売になりません。

ここで重要なのは、銀行は企業のことを考える前に、自分たちのことを最優先させるということです。

例えば、銀行は借入、クレジットカード、保険、投資信託などを勧めてきますが、決して企業のために勧めているわけではありません。
銀行自らの利益のために勧めているのです。
もっと言えば、銀行が勧めるもので企業のためになるものはほとんどありません。

だからと言って、銀行と付き合わない方がよいと言っているわけではありません。
銀行と付き合うメリットは多くあります。

大事なのは、銀行が勧めるものを安易に受け入れるのではなく、自分の会社で必要なものを銀行を活用して使うことです。

借入も銀行から勧められて借りるのではなく、自らの必要性に応じて借入をするのです。
保険も自らの必要性に応じて銀行を通じて加入するのです(本当に必要であれば、銀行以外のところで保険に加入するでしょうけどね)。

最後に、銀行からの要請で借入をしたり、クレジットカードを作ったり、投資信託を購入したりして銀行に恩を売ったつもりでいる経営者をよく見ますが、相手はほとんど恩を感じていませんので要注意ですよ。

銀行は頼る存在ではなく、活用する存在なのです。

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