ITに強い敏腕若手税理士のすぐ使える旬な税ニュース【 連載 第2回 】
皆さんの会社では、新型コロナウイルスの対策をどのように行っていますか?
東京都では4回目の緊急事態宣言が発令され、その他の都道府県についても、まん延防止等重点措置や自治体独自の措置をとっています。ワクチンの接種も進んできましたが、まだまだ安心できない状況です。
会社では、
- 購入したマスクや消毒液の常備や従業員への配布
- PCR検査キットや抗体検査キットの従業員への配布
- テレワーク実施に伴う、PCやディスプレイの購入や従業員への貸し出し
など、独自で対策を講じているところがあります。
そういった対策を行った場合に、注意しないといけない点があります。
今回は、コロナ対策関連の経理処理についてQ&A形式でポイントを説明します。
Q.備蓄用に購入したマスクや消毒液は経費でよいの?
A.経費になります
期末までに使用せず在庫となっている場合であっても、毎年一定数量を購入し、経常的に使用する消耗品については、取得時に経費にできます。
さらに、備蓄用も経費処理することができます。(国税庁ホームページ:「非常用食料品の取扱い」参照)そのため、備蓄用として購入したマスクや消毒液は、購入時に経費計上が可能です。
Q.マスクや消毒液、検査キットを購入して従業員に渡しても経費になるの?
A.経費になります。
なお、従業員の家族分として支給したものや、仕事とは関係ない用途のために支給したのは現物給与の支給となり、源泉所得税の徴収が必要になります。
給与となるかどうかの判断基準は、業務の遂行上必要かどうかがポイントになります。福利厚生の目的で、用途を制限せず会社から支給している場合は要注意です。
Q テレワークの用のパソコンの支給は現物給与になるの?
A.誰が所有者なのかがポイントになります。
会社が持ち主で、ただ貸与しているだけであれば、給与にはなりません。会社からパソコンを支給して、従業員のものになる場合は給与になり、源泉所得税の徴収が必要になります。
給与として計算しないといけない場合もあり、従業員の方にも影響が出るため、シビアな問題になってきます。不安な場合は、税理士に聞くとよいでしょう。
SMC税理士法人
大学在学中に税理士を目指し、23歳で税理士官報合格。SMC税理士法人に入社後、税理士登録し、現在に至る。
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