ITに強い敏腕若手税理士のすぐ使える旬な税ニュース【 連載 第1回 】
2019年に始まったスマートフォンによる確定申告について、最近こんなニュースが飛び込んできました。
“国税庁は25日、2020年分の個人の確定申告の状況を公表した。所得税の確定申告を提出したのは2249万人、19年に比べ2.1%増えた。”
(日本経済新聞6月26日朝刊より)
“申告会場の混雑でコロナ感染が拡大しないよう、同庁は前年分に続き全国一律で申告期限を1カ月延長。パソコンやスマートフォンから国税電子申告・納税システム(e-Tax)などで申告するよう呼び掛けていた。このため、納税者自身が自宅からe-Taxで申告した人は前年比約1・7倍の321万人に増加。このうちスマホでの申告は同約2・2倍の102万人となった。”
(産経新聞6月25日配信より)
スマホでの申告が前年の約2.2倍となったのは、感染症防止対策で利用者が増えたのが理由となっていますが、実は操作がとてもシンプルで簡単なところが受けたのだと思います。
今まで、個人の確定申告といえば、税理士に任せるか、確定申告の会場や自宅のパソコンで書類を作成して税務署へ提出するまたは郵送していました。
ところが、2019年からこの流れが変わりました。
スマホを使って家から確定申告書を提出することができるようになったのです。
新型コロナウイルスの関係から確定申告会場に行くのを躊躇したり、会場に行くのに予約が必要で困った方には朗報だったと思います。
さらに、今年はスマホでの確定申告の操作が簡単になりました。
次のサイトで、スマホ確定申告の内容を知ることができます。
https://www.nta.go.jp/taxes/shiraberu/shinkoku/tokushu/info-smartphone.htm
また、YouTubeではとてもわかりやすく動画で解説されています。
必要なものの中にマイナンバーカードがあります。
マイナンバーカードは、発行に1カ月ほどかかりますので、まだお持ちでなければ早めにお手続きしてください。
スマホによる確定申告
次に、スマホによる確定申告について詳しく説明します。
1.スマホで確定申告を行うために用意するもの
- Android端末 または iPhone端末(※機種によっては対応していないものがあります。)
- マイナポータルアプリ(※ネットからダウンロード可能)
- マイナンバーカード
- ネット環境
たったこれだけのものを用意すれば、確定申告が簡単にできちゃいます。
2.確定申告ができる所得は限定されている
会社で行う年末調整(会社が12月、1月頃に実施)では対応できない医療費控除やふるさと納税など各種所得控除の適用を受ける場合や、お給料以外の収入がある場合は、確定申告が必要となっています。
それらはすべてスマホで確定申告が可能です。
そのため、ちょっとした副業をされた場合には、雑所得としてスマホ申告が可能です。
医療費控除やふるさと納税を適用したい方も、スマホ申告が可能です。
【スマホ申告の対象】
収入…給与所得、雑所得、一時所得
控除…すべての所得控除、一部の税額控除
しかし、個人で事業をされている方や不動産収入のある方はスマホ申告に対応していません。
不動産所得がある方は、税理士に頼むなどが必要です。
【スマホ申告非対応】
事業所得、不動産所得などはスマホ申告ができない
3.今後は…
今後は、健康保険証として紐づき、健康保険証としての利用も開始されます。
それにより、令和3年度の確定申告では、医療費控除の医療費情報がマイナポータルから自動入力が可能になる予定です。
今後も多くのものが電子化されます。最新の情報を入手していきましょう。
SMC税理士法人
大学在学中に税理士を目指し、23歳で税理士官報合格。SMC税理士法人に入社後、税理士登録し、現在に至る。
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