なぜ中小企業でSDGsに取り組む必要があるのか?メリットをご紹介

昨今、様々な場面で耳にする「SDGs」。
新聞や書籍などでも多く取り上げられ、中小企業でもその認知度は高まってきています。
また最近では、ビジネスや経営方針にSDGsを組み込む企業が増えており、ビジネスの場においても重要な「キーワード」となってきました。

今回はなぜ中小企業でSDGsに取り組む必要があるのか、そのメリットについて解説します。

1.SDGsに取り組む理由

SDGsの前身MDGs

SDGsは、前身であるMDGs(ミレニアム開発目標)が2015年に達成期間を迎え、世界全体で取り組む新たな目標として定められました。
MDGsとは「Millennium Development Goals」の略で、2000年に「国連ミレニアム宣言」をもとにまとめられたものです。
MDGsは8つの目標と21のターゲットから構成されており、2015年に期限を迎えました。そしてMDGsの目標を一部引き継ぎ採択されたものがSDGsとなります。

MDGsとSDGsの違い

MDGsを引き継ぎ採択されたSDGsですが、MDGsとは大きな違いがあります。前身であるMDGsは国やNGOが主体のものが多いのに対して、SDGsは途上国や先進国の課題を幅広く取り入れ、民間企業や個人による主体的な取り組みを求めています。
今までの日本の企業でもCSR(企業の社会的責任)のように環境保護や社会貢献活度を行なってきましたが、本業とは繋がりがないものも多くありました。
それに対しSDGsは本業そのものにSDGsの考えを取り入れ、ビジネスを用いて課題を達成するということが前提とされています。
また、SDGsの市場規模は12兆ドルともいわれており、この機会をビジネスチャンスとして捉える企業も多くあります。

2.中小企業がSDGsに取り組むメリット

① 企業イメージの向上

SDGsが掲げる目標はいずれも世界で一丸となって取り組むもの。SDGsを経営方針に取り入れることで、社会的責任を果たす企業としてイメージ向上、企業のブランディングに結び付きます。また、企業イメージが向上することによって優秀な人材が集まりやすくなり、人材採用にも有効となります。

② 新たなビジネスチャンスの創出

SDGsの課題を解決するための取り組みは新たなビジネスチャンスに。SDGsの課題は世界の課題であり、世界のニーズです。
SDGsに取り組むことで、SDGsを軸とした新規事業の創出、新たな企業との関係性が生まれ、ビジネスチャンスにつながります。

③ サプライヤーとの関係性向上

今後SDGsに取り組む企業は更に増えていきます。
そしてSDGsに取り組むことはサプライヤーとの関係性向上につながります。逆に、将来的にSDGsを実践しない企業は、「社会的責任を果たせていない企業」としてサプライチェーンから外されてしまう可能性も考えられます。

④ 有利な資金調達に繋がる

SDGsの広がりとともに、資産運用の世界ではESG投資が注目されています。ESG投資とは「環境・社会・統治」を考慮した投資のことです。
そして、SDGsの目標はESGに関わるものが多くあります。
SDGsに取り組むことで、環境や社会に貢献する企業として有利な資金調達のきっかけになるでしょう。

3.まとめ

この先SDGsは更に加速していくでしょう。
日本の中小企業でも、SDGsに取り組むことで得られるメリットは多くあります。
逆に言えば、取り組まないことがデメリットになっていきます。
将来を見据えた企業経営のため、自社がSDGsにどのように貢献できるのか、自社としてどう働きかけていくのか検討してみてはいかがでしょうか?