ビジネス こころと体の健康増進室【 連載 FILE 011 】
自分を勇気づけ、
自信を育てる
皆さんは「アドラー心理学」をご存じでしょうか?
アドラー心理学とは、オーストリアの精神科医であるアルフレッド・アドラーが提唱した心理学で、彼が提唱したテーマ「人は目的のもと生きている、幸せになるには勇気を持つこと」という思考から成ります。
勇気が欠けてしまえば、人生の課題を避けようとし、前向きに生きていくことができなくなるからです。
だからこそ子育てでも夫婦間でも、上司と部下の関係でも、「勇気づけ」をしていくことが勧められます。
自分自身を勇気づけるとは、「私は価値のある人間だ」「私には問題を解決できる力がある」「私は完璧な人間ではないけれど、できていないところも含めて自分のことが好きだ」と思えるようになることです。
これとは反対に、「自分はダメな人間だ」「自分は生きる価値がない」という思いを抱えていては、不安や重圧で苦しくなってしまいますね。
そのような状態では、他人を満足に勇気づけることも難しいでしょう。
自分を勇気づけ、自信を育てていけば、過度に周りや将来のことを心配することがなくなり、相手を信頼することができるのです。
欠点を認め、自分を
ありのまま受け入れる
アドラー流の勇気とは、「行動しようとする力」のことです。
仕事でも私生活でも、何かアクションを起こすには、一歩前に踏み出すエネルギーが必要ですね。
でも、失敗した時やイヤなことがあった時に、何もする気が起こらなくなった経験は、誰にでもあるはずです。
人生には休息も必要です。時にはゆっくり過ごすのもよいでしょう。
とはいえ、いつまでもやる気が出ないのは困ります。
頭の中に「どうせ無理」とか、「私なんかがやらなくたって」といった、自分を卑下するような「勇気くじき」思考が居座ってしまうと、ハッピーに過ごすことが難しくなります。
まずは、自分の欠点や弱さを客観的に認めて、ありのままの自分自身を受け入れてみましょう。
自分すら勇気づけできない人は、他人を勇気づけすることなんてできません。
自分を勇気づけできる人とできない人では、考え方に大きな違いがあります。
自分を勇気づけられる人の
10の特徴
- 欠点がある自分でも受け入れられる【自己受容力】
- 自分の過去の障害を傷ではなく財産と思える【転換力】
- 失敗を学習の材料にできる【教訓力】
- 失敗してもすぐに元に戻って次にいかす行動が取れる【復元力】
- 直面するピンチをチャンスに変えられる【状況転換力】
- 自分の未来に楽観的でいられる【楽観力】
- 他者の関心事にも関心を持てる【共感力】
- 他者の欠点にも寛容でいられる【寛容力】
- 他者とむやみに競争することなく、協力的な態度が取れている【協力力】
- 他者に上手に自己主張できる【主張力】
性格は今この瞬間に
変えられる
信念を前向きに変えることで、行動や感情は大きく変わっていくのです。勇気づけにつながるのは、あいさつの言葉、感謝の言葉、プラスの言葉です。
「ツイてるな~、何だってできそう!」「大丈夫! うまくいく」「いざとなれば誰かが助けてくれる」と肯定的な言葉を意図的に口に出してみましょう。
疲れていたり、ミスをしたりした時こそポジティブな言葉を口に出し、自分も周りの人も奮い立たせて、明日への意欲につなげましょう。
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C-POWERグループ教育訓練事業部長。教員免許保有。障害のある方が、社会の中でどのように自立して生きていくかを一緒に考え、提案・サポートをしています。
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