中小企業におけるDX導入のポイントとは?5ステップで解説

最近、多くの企業が推し進めている「DX(デジタルトランスフォーメーション)」。中小企業でも決して他人事ではありません。しかし、DX導入と言われても「どこから手をつければいいかわからない」「何をすればいいのかわからない」という人も多いのではないでしょうか?
今回はDXをどこから始めたらいいのか分からない人に向け、導入ステップを簡潔にまとめます。

DXとは?

デジタルトランスフォーメーション=DXとは、一言で要約すると「デジタルによるビジネスや生活様式の変容」のこと。経済産業省の定義は次のように書かれています。

企業がビジネス環境の激しい変化に対応し、データとデジタル技術を活用して、顧客や社会のニーズを基に、製品やサービス、ビジネスモデルを変革するとともに、業務そのものや、組織、プロセス、企業文化・風土を変革し、競争上の優位性を確立すること(出典:経済産業省「DX推進指標」とそのガイダンス)

つまり、ITを活用してビジネスに関わる全ての事象をより良くするための取り組みということです。
2018年に経済産業省がガイドラインを策定しており、今や一般的なものとして日本中に広まりつつあります。

DXを導入するための5つのSTEP

① 業務ツールのデジタル化

まずは、今まで業務に使用していたツールや書類などをデジタル化させる段階です。紙ベースで行っていた社内申請や管理体制、取引先とのやり取りなどを見直す必要があります。デジタル化を推し進めていくことによりデータが蓄積され、現状の可視化ができるメリットも。

② 業務の効率化

蓄積されたデータをそれぞれの部署やチームごとに活用していく段階です。これによって無駄を省き、経費削減、最適な人員配置ができるなど業務が効率化や生産性の向上が見込まれます。現在、日本の多くの企業がこの効率化を進めている段階にあります。

③ データを共通化して、他部門でも運用

各部署やチームで蓄積されたデータを、他部門でもデータ運用や活用できるよう企業全体のDXのベースを構築していく段階。仮説を立て、施策を実施し、データを検証し、とPDCAサイクルでの検証も必要に。異なる部署や部門間でデータを有効活用できるようになります。

④ DX推進のための組織化

より業務の効率化を図るために組織やチーム編成を作る段階です。社内の異なる部署から担当者を作り、DX推進のための組織を設立することで、さらに必要な業務や計画を明確化できます。

⑤ 事業全体の最適化

DX段階的に導入する中で見えてきた現状やデータをもとに、今後の事業予測と目標を立て、そのために新しいビジネスモデルの確立などさらに規模の大きなDX革新を起こす段階です。

まとめ

DXは、部署ごとの業務効率化など小さなテーマから、企業の体制そのものに関わるシステム改修や新しいビジネスモデルの確立という大きな規模などさまざまな面で改革が必要です。しかし、デジタル化に伴うコストがかかり、結果が反映されるまで時間がかかるという点も。
まずは、経営陣やITに関わる部門がそれぞれで自社の現状を把握し、どのようにDXを進めていくかの計画を立てることから始めてみましょう。