LINE公式アカウント活用事例21選!集客方法・活用法を業種別に紹介

企業やサービスを周知・集客する方法と言えば、かつてはチラシや看板、DMなどが主流でした。
現在では、Web広告を中心としたデジタル広告が増え、SNSを通じて多くの人に拡散されています。

一方、メッセンジャーアプリ「LINE」では「LINE公式アカウント」を運営しており、顧客にダイレクトに情報を届けることができます。

今回は、LINE公式アカウント活用事例21選として、集客方法・活用法を業種別に紹介します。

1.LINE公式アカウントとは

概要

「LINE公式アカウント」とは、企業や店舗がメッセンジャーアプリ「LINE」のアカウントをつくり、ユーザーに情報を直接届けることができるサービスです。
LINEは、日本国内で月間8,900万人以上が利用しています(2021年6月末時点)。
LINE公式アカウントでは、その8,900万人に接触できるプラットフォームが最大の強みです。

SNSによるデジタル広告の掲載と比較すると、拡散能力では劣りますが、ユーザー数や情報伝達能力の面ではLINE公式アカウントの方が勝ります。
また、SNSはアプリを開かないと情報を目にすることはできませんが、LINE公式アカウントでは通知が届くため、情報を見逃しにくいことが特徴です。

機能

では、LINE公式アカウントの主な機能を見ていきましょう。

メッセージ機能

企業や店舗などのLINE公式アカウントを友だち追加したユーザーにメッセージを送ることができます。
ユーザーに合わせてメッセージを送ることで、サービスに誘導することが期待できます 。

チャット

ユーザーとチャットを行うことができます。
また、複数のユーザーによるグループチャットも可能です。

リッチメッセージ

画像やテキストを1つのビジュアルにまとめ、簡潔でわかりやすく表現できる機能です。
通常のテキストメッセージよりも誘導効果が高いです。

リッチメニュー

LINE公式アカウントのトーク画面の下部にあるメニューのことです。
メニューをタップすると、外部サイトやクーポン、ショップカードなどのページに移ることができます。

ショップカード

商品購入やサービス利用・来店などのポイントをLINE上で発行・管理できます。

クーポン・抽選

LINE上でクーポンを作成したり、抽選を実施できたりします。
また、それらをメッセージ・タイムラインなどで配信・投稿することが可能です。

2.利用するメリット

導入コストがかからない

Webで集客を行う場合、ホームページの作成や問い合わせに対応するためのインフラの整備が必要となり多くのコストと作業が発生します。
しかし、LINE公式アカウントは無料で始められ、集客に必要な機能は実装されています。

リピーターの獲得に最適

公式アカウントを登録しているユーザーは、既に企業やサービスを認知している状態です。
そのため、再利用を促すための情報を提供したり、コミュニケーションを活性化させたりすれば、リピーターの獲得につながります。

3.業種別 活用事例21選

ここでは、LINE公式アカウントの活用事例を業種別に紹介します。

サービス業

絵画教室「ウニアトリエ」

出典: ウニアトリエ

無料で作品講評を受けられる「100作品講評会」(100人限定)の作品募集に、LINE公式アカウントを活用しています。
イベント告知を一斉メッセージ配信で行い、チャットで応募者とやりとりします。2020年以降、作品募集5回、90人以上の応募がありました。

アルバイト情報サイト「マイナビバイト」

出典: マイナビバイト

初回メッセージでは、リッチメッセージが配信され、その中から気になるバイトの業種や職種をタップすると、そのバイトの詳細ページに移ります。
リッチメッセージはユーザーの興味を引きやすく、次のアクションにスムーズにつなげることが可能です。

レシピ動画サービス「DELISH KITCHEN」

出典: DELISH KITCHEN

食材名や料理名をメッセージで送信すると、LINEチャットボットにより、それらをキーワードとしてカルーセル形式(複数の広告や画像をスワイプすることで表示できる)でレシピが表示されます。
その中から、気になるレシピの「レシピを見る」をタップすると、レシピの詳細と動画が送られてきます。

小売・卸売業

ヘアケアブランド「BOTANIST」

出典: BOTANIST

ヘアケア商品などを扱う「BOTANIST」に関するキャンペーン情報を、該当商品を取り扱うドラッグストアなどのロゴと共にリッチメッセージで配信しました。
これにより、いつもはECサイトで購入するユーザーに近くのドラッグストアで購入可能であることが告知できました。
一方、ドラッグストアは新しいユーザーの獲得につながりました。

オンラインショップ「FUNGO」

出典: FUNGO

オリジナル野球ユニフォームをオンラインショップで販売するFUNGOは、LINEでも注文できると宣伝したところ、受注の9割をLINEが占めるようになりました。
LINEならではのスピーディーな対応と、チームでグループLINEを行っていることが多く、コミュニケーションが取りやすかったことなどが結果に結び付いたようです。

イオン吉川美南店

出典: イオン吉川美南店

新聞の購読率が低く、若いファミリー世帯が多い地域だったため、新聞の折り込みチラシではなく、LINE公式アカウントを販促ツールとしました。
LINEでクーポンを配布したところ、チラシに比べて来店率が約6倍になりました。

複合型商業施設「ステラモール」

出典: ステラモール

施設内の店舗でプレミアムフライデーに利用可能な友だち限定クーポンを配信したところ、最も反響があった店舗で約150人が利用しました。
食事をクーポンの利用条件にしていたこともあり、売り上げが前年より増加しました。

スーツ販売「AOKI」

出典: AOKI

AOKIでは、友だち追加をした時に、割引クーポンを配布しています。
また、リッチメニュー内には、LINE友だち限定のクーポンが用意されています。
このようにアパレル業界では、クーポンやキャンペーン情報の定期的な配信や、会員情報との連携により、ユーザーの購入意欲や利便性を高めています。

飲食業

タピオカ店「アリトル」

出典: アリトル

新型コロナウイルス感染拡大により、2020年3月上旬からデリバリーサービスを始めました。
各店のLINE公式アカウントから、リッチメッセージでシーズン限定メニューを配信すると、2020年3月と4月を比較して、全店のデリバリーの売上が200%増加しました。

鉄板バル「bloom」

出典: bloom

少人数で営業しているため、営業中の電話対応に課題を感じ、LINE公式アカウントを導入しました。
チャット機能を使って連絡や予約を受けることで、効率が上がり予約ミスを防げます。
導入前と比較して、30~40%の売上増加につながりました。

牛丼チェーン「吉野家」

出典: 吉野家

新規で友だち追加したユーザーに、お得なクーポンを配布しています。
また、リッチメニュー内の「テイクアウト予約」のボタンをタップすると、テイクアウト予約専用ページに遷移し、利用店舗とメニューを選び、注文することができます。
ファストフード業界では、クーポンやセール情報の配信、予約・注文、キャッシュレス決済をLINE上で簡単に行える仕組み構築しています。

美容業

フェイシャルサロン「ビューティー サロン Be+」

出典: ビューティー サロン Be+

ポイントの取得によりリピーターの獲得につなげようと、ショップカードを活用しています。
LINE上で気軽に管理できることから、来店頻度が高くなったユーザーが増加するなどの効果が表れています。

トータルビューティーサロン「A’z hair」

出典: A’z hair

リッチメニューに予約サイトやオンラインショップのボタンを作り、タイムラインに新メニューやスタイル画像をアップしています。これらの投稿に対してユーザーから問い合わせを受けるなど、ユーザーにサロンの情報が届いていることを実感できました。

アイラッシュサロン「ピクシーラッシュ」

出典: ピクシーラッシュ

新規ユーザーには予約サイトを利用して予約してもらい、初回来店時にLINE限定クーポンを紹介してLINE公式アカウントの友だち追加を案内します。
再来店の際はLINEチャットで予約をしてもらうことで、リピーターの獲得につなげています。

教育業

学習塾「ESOH個伸塾」

出典: ESOH個伸塾

LINEチャットを活用し、生徒とはテキストのわかりにくい部分の補足や、テスト範囲の連絡などのやり取りをしています。
保護者とは学習到達度や面談などの連絡を行っています。
生徒からはスタンプで返事が届くなど、生徒・保護者とも関係構築に役立っています。

通信講座「ユーキャン」

出典: ユーキャン

初回メッセージ内にある「診断スタート」をタップすると、LINEチャットボットによって質問が表示されます。選択肢を選んでいくと、カルーセル形式でお勧めの講座情報が自動で送信されます。
簡単な操作で結果が出るため、サービスに興味を持ってもらいやすいでしょう。

不動産業

賃貸物件サイト「CHINTAI」

出典: CHINTAI

希望の最寄り駅や部屋をメッセージで送信するだけで、候補の物件がリッチメッセージとして届きます。
メッセージは、企業キャラクター「チンタイガー」の口調で表示され、親近感を感じられます。
LINEチャットボットを活用することで、スムーズかつ気軽に部屋を探せます。

買取業

ブランド品買取「RINKAN」

出典: RINKAN

リッチメニュー内に「LINE査定」というボタンを設けています。
そのボタンをタップして品物の写真を撮って送ると、お店から査定結果がメッセージで届きます。
わざわざ店舗に出向かなくてもよいため、ユーザーにとって利便性が高いと言えるでしょう。

医療業

こにし動物クリニック

出典: にし動物クリニック

このクリニックの診察券はポイントカードの機能を兼ね備えていることから、月初めに友だちのユーザーにLINE公式アカウントからポイントプレゼントのクーポンを送っています。
その使用率は毎月平均15%で、約200~300人の顧客が来院しているそうです。

通信業

ソフトバンク

出典: ソフトバンク

ソフトバンクのLINE公式アカウントと友達になり、ソフトバンクの会員情報を連携させることで、契約内容や毎月の請求金額、データ量などをLINEから簡単に確認できます。
もちろん、問い合わせや来店予約も行えます。

出版・印刷業

ビジネス誌「PRESIDENT」

出典: PRESIDENT

リッチメッセージ機能を活用し、週3回、注目のニュースについて配信しています。リッチメッセージ内の気になるタイトルをタップすると「PRESIDENT Online」に移り、記事を読むことが可能です。

4.利用料金

ここでは、LINE公式アカウントの利用料金を紹介します。先述したとおり、初期費用は無料です。
まずは無料のフリープランから初めて、その後の状況に応じてプラン変更を検討しましょう。

※料金は税抜価格です。

 

フリープラン

ライトプラン スタンダードプラン

月額固定費

無料 5,000円 15,000円

無料メッセージ通数

1,000通 15,000通 45,000通

追加メッセージ従量料金

不可 5円/通 〜3円/通

5.まとめ

LINE公式アカウントの活用法は、企業の特色やサービスの内容によって異なります。
また、認知度アップ、リピーター獲得など目的よっても異なるでしょう。さまざまな機能を組み合わせて、自社にぴったりのLINE公式アカウントを作ってみてください。