SNSが幅広い層へ普及してきたことで、SNSマーケティングの重要性が増してきています。最近SNSマーケティングを導入したという企業も多いのではないでしょうか。
しかし、始めてはみたものの、「深い知識がない」「それぞれの特徴と、活用方法が分からない」「思うような結果が出ない」などと、悩んでいる担当者も多いと思います。
今回は、企業でのSNSマーケティング成功事例20選と、主要4大SNSごとの集客のポイントを紹介します。
1.Facebook成功事例
集客ポイント
- 高めの年齢層(経営者)へのアプローチに有効
- 「Facebookページ」(ビジネス用ページ)はホームページのような機能があり、イベント集客にも強い
- 検索エンジンで上位表示されやすく、ユーザーはFacebookにログインしなくても見ることができる
- 友達リクエストはなく、「いいね!」でファンになってもらえる
- 「ショップ」機能で商品をカタログ化し、自社のECサイトへ誘導することができる
- 世界では利用者NO.1
- 実名登録制のため、Facebookページに集まる情報は信頼性が高く、炎上リスクが比較的低い
- 有料でFacebook広告を利用することができる
次は、企業でのFacebook成功事例を紹介していきます。
①株式会社Loco Partnersが運営する宿泊予約サービス【Relux】の公式Facebookページ
フォロー数:約113万人(2021年9月現在)
Facebook広告を積極的に配信しています。Facebookは30代から50代の利用者が多いため、ターゲットが好むような、非日常的でおしゃれな宿泊先の写真を投稿し注目を集めています。
Facebook広告とは
- ターゲティング精度が高い
- 過去の投稿をそのまま広告として再利用・配信できる
- あらゆる目的に対応できる
- Facebookのタイムラインをはじめ様々な場所に広告を表示できる
- Marketplace(マーケットプレイス)
- Messenger(メッセンジャー)受信箱
- Audience Network(オーディエンスネットワーク)に登録されているアプリやサイト
- Instagramのフィードやストーリーズ
②大手ファッションブランドUNIQLOの公式Facebookページ【Uniqlo】
更新頻度を多くすることで(1日に1,2回)、タイムラインで目につきやすくなり、認知向上につなげています。
投稿内容は多岐にわたり、新商品、おすすめ商品、コーディネートの提案、自社商品を着用するスポーツ選手の試合結果などを投稿することで、さまざまなユーザー層へのアプローチを図っています。
③土屋鞄製造所の公式Facebookページ【土屋鞄製造所】
フォロー数:約28万人(2021年9月現在)
中小企業のコンテンツマーケティング成功事例としてよく取り上げられている土屋鞄ですが、SNSにも力を入れています。
Facebookでは、土屋鞄に興味を持っているユーザーとコミュニケーションを図るために定期的に情報発信をしています。
④ハーゲンダッツジャパンの公式Facebookページ【ハーゲンダッツ】
フォロー数:約42万人(2021年9月現在)
- Facebook:オフィシャルな情報を提供し、ブランディングを目的
- Instagram:見た目がおしゃれなコンテンツを提供
- Twitter:拡散力があるため、新商品の情報やキャンペーン告知を速報する場として活用 ・LINE:定期的にお知らせを発信するが、あえて更新頻度は低くしている
⑤「お、ねだん以上。」ニトリの公式Facebookページ【ニトリ】
フォロワー数:約16.5万人(2021年9月現在)
実店舗でインテリアをトータルコーディネートされた部屋を展示しているように、Facebookでもインテリアのトータルコーディネートを提案しています。
2.Instagram 成功事例
集客ポイント
- 写真・動画を活用し、ビジュアルで企業の世界観を表現する
- ユーザーの閲覧履歴やアクション履歴から、ユーザーの好みに合ったものを自動的に表示する仕組みになっているため、ターゲットユーザーが好むものを発信すれば新規顧客にリーチできる可能性が高い
- ユーザーはInstagram内でハッシュタグを使って検索するため、投稿時には必ず「ハッシュタグ」をつける
- Instagram内に商品カタログを設置して自社ECサイトへ誘導できる
- 「シェア」「リツイート」機能がないため、投稿の拡散力は低いというデメリットがある
次は、企業でのInstagram成功事例を紹介します。
⑥アメリカ「Tasty」の日本版「Tasty Japan」の公式アカウント【Tasty Japan】
フォロワー数:約681万人(2021年9月現在)
思わず見入ってしまうような、おいしそうな料理動画が特徴です。
動画だけでなく、レシピや作り方も記載されています。保存しておいて後でじっくり見たくなるような、有益なコンテンツがたくさん投稿されています。
⑦KENZOの公式アカウント【KENZO】
フォロワー数:約197万人(2021年9月現在)
ショッピング機能を上手く活用して購買に繋げているため、とても参考になるアカウントです。
⑧日本政府観光局が運営しているVisit Japan公式アカウント【Visit Japan International】
フォロワー数:約52.4万人(2021年9月現在)
他のユーザーの投稿を引用し、再投稿する「リポスト」を上手く活用している点が特に参考になります。
⑨サンリオピューロランド公式アカウント【サンリオピューロランド】
フォロワー数:11.3万人(2021年9月現在)
「SNSはファンとキャラクターの絆を強くするためのツール」と考えているため、それぞれのキャラクターの表情や個性を上手く引き立たせた投稿が多いです。
⑩青山商事株式会社が運営する【洋服の青山ガールズアカウント】
フォロワー数:約10.1万人(2021年9月現在)
SNSの特性を活かし、従来のターゲットから大きく異なる層(10~20代の女子学生)にアプローチしました。
ターゲットに有効なコンテンツは何なのかを徹底的に研究し、試行錯誤し続けることで、成功に繋がりました。
3.Twitter成功事例
集客ポイント
- 「リツイート」による情報拡散力が非常に高い
- 見込み顧客を狙って情報発信すると良い
- 画像も4枚まで追加できるが、画像を用意する必要はない
- リアルタイムの検索性に優れている
- キャンペーンの利用に有効
- ネガティブな情報も拡散されやすいので注意
次は、企業でのTwitter成功事例を紹介します。
⑪シャープ株式会社の公式アカウント【シャープ株式会社】
フォロワー:約82.2万人(2021年9月現在)
「シャープさん」と呼ばれる“中の人”、Twitter運営者が、大企業のTwitterとは思えない、ゆるい感じで投稿するのが人気で、ユーザーと良い関係を築くことに成功しました。
⑫任天堂の公式アカウント【任天堂株式会社】
フォロワー:約198.8万人(2021年9月現在)
海外でも人気のあるマリオやルイージなどのキャラクターがたくさん登場するため、「いいね」やリツイートなどでシェアを多く獲得できています。
また、動画を活用したツイートを発信しているのも人気の秘訣です。
⑬ローソンの公式アカウント【LAWSON】
フォロワー:約602万人(2021年9月現在)
ほぼ毎日、何かのキャンペーンが開催されているため、ユーザーはいつでもキャンペーンに参加できる状態になっています。
キャンペーンを上手に利用して、フォロワーの新規獲得や商品の認知度を上げることに成功しています。
新商品の開発に関しても、企画の段階からSNSマーケティングを意識して行われています。
⑭ミスタードーナツ公式アカウント【ミスタードーナツ】
フォロワー:約114万人(2021年9月現在)
ミスタードーナツの最新の情報をいち早く知るためにフォローしているファンが多いのが特徴です。
また、昨年はTwitterを活用して50周年キャンペーンを盛り上げました。
⑮「わかさ生活」広報部の公式アカウント【わかさ生活 広報部】
フォロワー:約3.6万人(2021年9月現在)
公式キャラクターの「ブルブルくん」を使った投稿でオリジナリティを出しています。
ユーザーが反応しやすい環境を作るなど、ユーザーと積極的に交流することで人気を集めています。
4.LINE成功事例
集客ポイント
- 他のSNSと比べて、国内利用者数が圧倒的に多い(年齢層も幅広い)
- 「ショップカード機能」や「クーポン機能」も利用できる
- 「LINE公式アカウント」は無料で作成できるが、1カ月に1,000通以上のメッセージを送るためにはっ有料プランに切り替える必要がある
- LINEチャットボットの活用
- 「LINEで応募」「LINEチラシ」「LINEポイントAD」など、店舗集客やキャンペーン参加の促進、購買行動の把握などの販促におけるサービスも展開
⑯ドミノ・ピザの公式アカウント【ドミノ・ピザ】
友だち:約184万人(2021年9月現在)
LINEチャットボットを活用して、LINE公式アカウントからスムーズにピザを注文できるサービスはとても便利で、売上を大きく伸ばすことに成功しました。
⑰日本郵政の公式アカウント【日本郵便(ぽすくま)】
友だち:約1,661万人(2021年9月現在)
公式アカウント内で、再配達依頼や荷物のお問い合わせなどが完了します。なかなか繋がらない電話や、WEBサイトから手続きするよりも、ずっと早くて便利です。また、画像を送って、オリジナルの切手を作成して購入することもできます。
⑱CHINTAIの公式アカウント【CHITAI(チンタイガー)】
友達:約4.4万人(2021年9月現在)
LINEチャットボットを活用し、ユーザーが公式キャラクターの「チンタイガー」に希望条件をメッセージ送信するだけで、希望に合ったお部屋の候補がメッセージとして自動的に届くようになっています。
届いたメッセージの口調も「チンタイガー」の口調になっており、親近感が沸きます。
⑲博多一風堂の公式アカウント【博多一風堂】
友達:約6.4万人(2021年9月現在)
店舗ごとにLINE公式アカウントを開設し、各店長が主体となって配信しています。
例えば、雨の日は替え玉を一玉無料にするクーポンなど、お得なクーポンを頻繁に配信しています。
お友達追加時には、トッピングが1つ無料になる特典が付いています。
⑳L’OCCITANE(ロクシタン)の公式アカウント【ロクシタン】
友だち:約2,522万人(2021年9月現在)
デジタル会員証の登録数を増やすために、登録の負担を下げる工夫と、プレゼント応募やサンプリングチケットを配布するなど、デジタル会員証を発行するメリットを高めました。
デジタル会員証が普及してからは、「Messaging API」を活用してユーザーごとにメッセージ内容を変えて配信し、売上を上げることに成功しました。
6.まとめ
今回は主要4大SNSの、Facebook、Instagram、Twitter、LINEごとに、集客ポイントと成功事例を紹介しました。
それぞれのSNSの特性を押さえた上で、ターゲット層を考えたり、自社の魅力の伝え方を考えたり、運用方法を決めていくと良いでしょう。
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OHACO編集/ライター
約20年勤務した大手銀行を退職後、WEBデザイン/プログラミングを学ぶ。2級ファイナンシャル・プランニング技能士。現在では WEBサイト運営・管理から、ビジネス記事のライティングを行う。