【2021】RPAツールとは?最新版おすすめツールをご紹介!

事務作業を大幅に短縮できることで注目されているRPA(Robotic Process Automation)は、昨今の新型コロナウィルスによるテレワークの増加、働き方改革、慢性的な人手不足などの影響もあり、導入・検討を進める企業が急増しています。

名前は聞いたことはあるけれど、そもそも「RPAツールとは?」という方も多いのではないでしょうか。この記事では基本的な知識から、最新版おすすめツールまで分かりやすくご紹介します。

1.RPAツールとは?

まずRPAとは、Robotic Process Automation(ロボティック・プロセス・オートメーション)の頭文字であり、AIや機械学習といった高性能な認知技術を活用した、「ロボットによる業務自動化」のことです。

パソコンを使ったデータの検索や集計、入力などの事務作業をロボットが代わりに行ってくれることから、「デジタルレイバー(Digital Labor)」や「仮想知的労働」とも言われています。

このような、人の手作業だと膨大な時間がかかる定型作業を短時間でミスなくこなすことができる、24時間フル稼働の「ロボットによる新しい労働力」を活用するためのツールが、RPAツールです。

ロボットと聞くと、形のある産業用のロボットを思い浮かべるかもしれませんが、RPAの構造は、ソフトウェアロボット(ソフトロボ)です。

ソフトロボと一緒に働くことで、人間の役割が変わります。作業者からソフトロボを管理する管理者へと変わるのです。

通常、管理者1人で複数名の作業者を管理することができるため、その現場に必要な人の数を減らすことができます。
効率化によって得られた人員で、本来の業務や新規ビジネスなどの人にしかできない仕事に専念することができます。
RPAは人の仕事を奪うものと思われがちですが、人の役割を変えるものと認識すると良いでしょう。

ソフトロボはよく「入社したてのアルバイト」に例えられます。
遅刻しない、文句を言わない、ミスもしない、アルバイトです。
しかし、どんなに優秀なアルバイトでも、始めに業務をしっかりと教えてもらわないと仕事ができません。
人がしっかりと教えてあげることで、ソフトロボは覚えて、仕事ができるようになるのです。
仕事に慣れてくると、複雑な判断ができるようになり、いろいろな条件を活用できるようになります。

RPAツールはよく情報システムと混同されがちですが、情報システムではなくロボット開発ツールです。そのため、品質を保つためには継続的な運用・改良によるロボットの作りこみが必要になってきます。

2.RPAのできることは?できないことは?

RPAができること

ルール化できる作業

例えば、

〇営業
・営業先のリストアップ
・名刺をスキャンして登録
・フォロー先顧客のリマインド

〇総務
・出退勤管理
・人事申請や手続き
・会議室等の予約アレンジ

〇マーケティング
・競合製品の価格調査
・口コミ情報の収集
・購買を促すメッセージ作り

〇会計・経理
・システム上の売掛金管理や帳簿への入力作業
・請求書や領収書などの処理業務

など
業種や業務に関係なく、幅広いシーンで活躍できます。

RPAができないこと

ルール化できない作業

ロボットは考える作業や、感覚的な作業には向いていないため、状況に応じて臨機応変に対応することは難しいです。

1つの作業の中でも、ルール化できない部分は人が行い、ルール化できる部分はソフトロボが行うというように、人とソフトロボが協力し合うことで活用範囲も広がります。

3.RPAツールの導入で失敗しないために

まず、RPAはツール導入自体が目的ではなく、自社の生産性を上げていくための手段として捉えることが大切です。
RPAツールを導入するにあたって失敗しないための5つのポイントをご紹介します。

ポイント①しっかりと業務分析をする

「業務を効率化するために、どの業務にRPAツールを導入するのか」社内の業務を洗い出して分析をすることが1番重要です。
業務分析がしっかりとされていないと、期待していたような効果が表れなかったり、導入後の運用が上手く進まなかったりします。

ポイント②必要な機能が備わっているか

RPAツールによっては、ソフトやシステムに対応していないこともあるため、自社の業務を効率化するために必要な機能は備わっているのか、しっかりと確認しておく必要があります。
RPAツールの性能やプランによっても、運用できる人数や業務規模に制限があることがあります。

ポイント③導入コストは適正か

RPAツールを導入することで、どれだけの効果が見込めるのか事前に調べておきましょう。
導入コストに見合った効果が期待できるかどうかを、導入前に判断しておくことが大切です。

一般的に有料のRPAツールにかかるコストは「初期コスト(イニシャルコスト)+年間費用(ランニングコスト)」が必要になります。

「デスクトップ型」「サーバー型」「クラウド型」の大きく3つのタイプに分けられ、導入するタイプ、規模、選択するサービスなどによって費用が変わってきます。

ポイント④非エンジニアでも使いやすいRPAツールか

理想は「シンプルで直感的な操作ができる」誰でも使いやすいRPAツールです。
複雑で扱いにくい製品は敬遠されやすく、社内に浸透させることが難しくなります。

ポイント⑤導入後のサポート対応は充実しているか

RPAツールは、導入した後も定期的なモニタリング、メンテナンスが必要になります。
運用・保守ができるエンジニアが社内にいない場合は、業者のサポート体制が整っているRPAツールを選ぶと良いでしょう。

4.RPAツール無料版とは?

RPAツールの無料版には大きく3つのパターンがあります。

① 無料トライアル版

利用条件はありませんが、利用期間が決められています。
30日~60日間の無料お試し期間を利用して、RPAツールの機能や使い勝手を確認することができるため、比較検討をするのに役立ちます。

② 利用条件ありの無料版(Community Edition)

有料のRPAツールでも、一部の製品は条件付きの無料版を提供しています。
ただし、利用できるのは個人やそれぞれの会社が定めた条件に該当する小規模企業になります。
予算の確保が難しい個人事業主や中小企業におすすめですが、公式サポートが受けられなかったり、サーバー上での管理ができなかったりと、デメリットもあります。

③ 利用条件なしの無料版

2021年3月に米マイクロソフトがRPAツールをWindows10ユーザーに追加費用なして提供すると発表したことで、利用条件なしの無料版が新たな選択肢として台頭してきました。
企業規模を問わず、利用期間の制限もなく導入できますが、高度な管理機能やクラウド連携機能を使うには、有料追加プランの利用が必要になります。

まずは、無料トライアル版で試してみて、自社に合ったRPAツールを見つけることをおすすめします。
無料トライアル版以外のRPAツール無料版は、無料で利用できるという大きなメリットがありますが、サーバー上での管理ができなかったり、公式サポートが受けられなかったりというデメリットもあります。

始めは無料版を導入して、自動化の規模が大きくなり不都合を感じるようになったら、有料版を契約するという方法も良いかもしれません。

5.最新版おすすめRPAツール

WinActor

https://winactor.com/

NTTグループが開発した国内シェアNo.1のRPAツール、直感的な操作が魅力です。
完全日本語対応しており、Windowsで操作可能なあらゆるアプリケーションに対応しています。
・60日間無料トライアルあり

Blue Prism

https://www.blueprism.com/japan/

イギリスの老舗企業Blue Prism社が開発したRPAツールで、セキュリティ対策が万全であることから、金融機関でも導入されています。
サーバーでロボットを管理することができるので大規模なプロジェクトにも対応しております。
・30日間無料トライアルあり

BizRobo!

https://rpa-technologies.com/

RPAテクノロジーズが提供するRPAツールです。
1ライセンスで無数のロボットを稼働することができるため、大規模な導入に向いています。
今までに10万以上のRPAロボット開発実績があり、導入コンサルティングも可能。
・1か月間無料トライアルあり

UiPath

https://www.uipath.com/ja/

アメリカのUiPath社が開発し、2017年には日本法人も設立した、完全日本語対応しているRPAツールです。
世界の多くの企業へRPAツールを提供し、ユーザーは75万人以上に上ります。
国内の大手企業への導入実績も豊富です。ローコードでロボットでの作業の流れが構築できます。
・60日間無料トライアルあり
・Community Editionあり

Microsoft Power Automate Desktop

https://flow.microsoft.com/ja-jp/desktop/

追加費用なしで提供することを発表しました。
パソコン操作を録画するように記録してロボットの操作設定ができたり、ドラッグ&ドロップで操作を組み合わせたり、あらかじめ用意された数百種類の操作を利用することで速く設定できたりと、ローコードの開発環境を提供しています。

6.まとめ

RPAツールを活用することで大幅に業務効率を向上させることができます。
まずは、社内の業務をしっかりと洗い出して分析し、自社に合ったRPAツールを導入することが大切です。

この記事の内容は『OHACO TV』の【OHACO PIC UP!】RPAツールとは?(22:03)でもご紹介しております!